●熱処理による塗装剥離
熱処理は400度程度の熱で数時間ハンガーを熱することで樹脂の結合を切断し、塗膜をヒビ割れさせる剥離方法です。熱処理後に高圧水で洗浄することで表面上の塗料をほぼ除去することが可能です。コテコテに塗料の付着したハンガーであってもキレイに剥離できることが特徴です。
※処理に向いているハンガー:厚く塗料の付着したハンガー、ブース内のグレイチングなど
当社では熱処理、ショットブラスト、バレル研磨機を用いてハンガーなどに付着した塗装を剥離しています。リムーバーなどの薬品は使用していません。
熱処理は400度程度の熱で数時間ハンガーを熱することで樹脂の結合を切断し、塗膜をヒビ割れさせる剥離方法です。熱処理後に高圧水で洗浄することで表面上の塗料をほぼ除去することが可能です。コテコテに塗料の付着したハンガーであってもキレイに剥離できることが特徴です。
※処理に向いているハンガー:厚く塗料の付着したハンガー、ブース内のグレイチングなど
ショットブラストは銅や鉄の粒をハンガーに噴射して表面の塗料を剥離する方法です。熱処理に比べて短時間で塗装を剥離できることが特徴です。但し、コテコテに塗料の付着したハンガーを剥離することは難しいです。
※処理に向いているハンガー:電着塗装用のハンガー、熱に弱い素材のハンガーなど
バレル研磨機は熱処理後に、よりキレイに塗装を剥離するために使用します。高圧水で洗浄するだけと比べて、塗料のカスを残さずに仕上げることができます。
塗装ラインで製品に塗装する場合には、ハンガーに吊るして塗装を行うのが一般的です。よって、そのハンガーにも塗料が付着してどんどん太くなってしまいます。ハンガーが太くなると静電塗装の効果が薄くなったり静電反発を起こして不良率を高めてしまいます。また吊り穴にハンガーを通しにくくなり、作業効率も低下します。そこで、熱処理やショットブラストなどを用いて塗装剥離をすることで、ハンガーを使いやすい状態に戻し、生産性をを維持する必要があります。ハンマーで叩いたり、リムーバーといった薬品で塗料を除去することも可能ですが、工場などで大量に使用されているハンガーや塗料の付きすぎた製品は、熱処理やショットブラストを用いたほうが簡単に塗料を剥離することができます。
メリット | 簡単、どこでもできる、狙った部分のみ剥離できる。 |
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デメリット | 薄膜の剥離や大量の処理は難しい。ハンガーが壊れやすい。 |
メリット | 簡単、どこでもできる。 |
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デメリット | 大きなハンガーは難しい。劇薬のため取扱や廃棄に注意が必要。 |
メリット | ハンガーの状態はほぼ元どおりになる。大量の処理が可能。 |
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デメリット | 時間がかかる。設備費用がかかる。 |
メリット | 短時間でキレイに剥離できる。 |
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デメリット | 厚く塗料の付いたハンガーは難しい。設備費用がかかる。 |